海外ゲームの翻訳の話

(日本語全く話さないし、読み書きしない私がどうやって英訳してるかについての話。昔ドイツゲームを輸入して翻訳してた人たちに響いて欲しいと願っています。)

[Today’s post will be slightly different than you were expecting.  My friend Yuto Fujikawa (https://twitter.com/YutoFujikawa) has graciously translated this article into Japanese, and we wanted to share. The original post in English is available at this link.]

私の家の吹き抜けに草間彌生の絵が飾ってあります。それは雑誌の切り抜きをフレームに入れたもので家族や友人ではない人物の唯一の写真です。(ちょっと変に思われるかもしれませんが、私はぜElvis や Rod Stewart の写真を暖炉の上に飾るのかよくわかっていません。たぶん彼女が私のElvisです。)

この写真は背景の水玉模様が理由で飾られています(ショールもですが)。水玉のドットを打ち続けることにハマってしまい沢山の陶器を作っていました。草間彌生みたいに水玉ウィルスにかかっていた時ですね。

わたしはヨガで瞑想したり集中する事が出来ないのですが、水玉を打ち続けてた時期がありました、午後、夕べ、たまに深夜や早朝もスポイトを片手に、もう一方の手に器を持って水玉を作り続けました。

無意識の繰り返しの中で中毒的なで瞑想のような楽しさがありました。

五つぐらいの別々のスタジオで陶器を作りました。次のところに移る際に前のスタジオの先生がやっていた課題を自分に課しました。200個の碗を作ることです。他のものは一切作らず、ほかのものに意識を奪われず自分が自分であるように。ほかの人に「別のものを作ってみたら?」と言われずに済むように、自分が何をしてるのかも言わないでお椀を作り続けました。それは成長の時でした。技術の非効率さを無くし、自分のやっていることに柔軟性を持てるようになりました。

無心の反復行動の中に夢中させるような癒しがありました。

これから書くことの前半はどうやってあなたがやってもらいたい翻訳してもらうか、他の人が翻訳してきたかということを書きます。後半ではあなたが自分で翻訳することになったらどうなるかを書きます。私にとってその答えは無心のアレのアレな癒しを含んだプロセスです。

ほかの人に下働きしてもらう

既に翻訳が存在しないかダブルチェックします。ゲームマーケット2018秋の作品だけで二つ苦労して翻訳したゲームの英訳が制作元から発表されるという事が起きました。なので今はゲームの翻訳をしている友達にどのゲームの翻訳を頼まれたかを尋ねるようにして二重に翻訳することがないようにしています。

ペーターと2匹の牧羊犬ではケビンが“使える”翻訳をする方法を使ったのですがそれについては後述します。後から分かったのですが、このゲームも翻訳した後に既に翻訳されてたことが発覚してしまいました。なので翻訳する前に連絡する価値はありますね(だいたいTwitter経由で連絡します)。

日本語のルールにはよく連絡先が書いてあります。と言ってもだいたいTwitterやEmailアドレスです。(ゲームマーケットで売られているゲームで英語ルールがついているものは、家で印刷されたものや手渡しされるものが多く、箱の中に入っていないことが多いです。そのため多忙な時に渡し忘れるということが起こるかもしれません。箱に説明書の英訳が入っていないから英訳が存在しないと言うことにはなりません。)私はゲムマの公式サイトをチェックして英語ルールが存在しないことをダブルチェックします。

Redditのフォーラムで翻訳を頼むことができるものが存在します。(支払って翻訳してもらう話はここではしません。最低でも数百ドルかはかかると思いますし。) 例えばこんなページなのですが、私の友達のジェイソンがかなり長い文章を翻訳してもらいました。またケビンがペーターと2匹の牧羊犬を訳してもらった時もこの方法を使いました。私はこの方法をあまり悪用しないようにしています。常に完璧というわけではありませんし….。最初からフォーラムに頼るのではなくて時々、どういうニュアンスかわからない時に確認するために使ったりします。完璧とは限りませんが、だいたい一晩で回答を得られます。夜に投稿して目覚めたら朝に翻訳が出来上がっていたことがありました!(このやり方はBGGの日本のフォーラムでも使えます。我らがジョナサン・フランクリンもここでやっていました。)

次はあなたの番です

時にはあなたとGoogle Translate以外の手段がない事があります。(もしくは日本語を勉強するという手段もありますが、我々の翻訳の目的としては選択肢から除外して良いでしょう。)

翻訳でちょっとした障害に遭遇する事があると思いますが、その事については後述します。なんにせよ最も良いインプットを使いたいです。

日本語のルールはどんな形式で手に入れることができるか?私が好きな順番に並べると

  1. テキストのコピペができるPDF。
  2. 紙のルール。
  3. テキストのコピペができないPDF。
  4. ルールの画像。
  5. テキストのコピペができるPDF。ただし、コピペすると無限のテキストと読み取り不能な四角をペーストする。

私の友人のYutoが最近日本のゲームデザイナーやパブリッシャーが英語ルールを作る時に考慮すべきことについての考察を投稿していました。この文章を出す前にRandと私と話した時に彼は我々のルールのテキストがコピペできることに対して高い評価をしていることに驚いていました。

これから詳しく書いていきますが、正しい文章を手に入れることが最初の難関になることがよくあります。私は紙のルールを高解像度でスキャンできるハードウェアを使い、さらにその画像をOCR(文書解析)にかけることができます(これをすることによってプログラムがドキュメント上の日本語を見つけコピペできるフォーマットに変換してくれます)。

しかしながら、この方法は問題をはらんでいます。特に小さな文字や、特殊なフォント、カラム、ゲームの説明例などを読み取ろうとした時に問題が起きがちです。

このタイミングでTwitter、ゲムマ公式ウェブサイトもしくは製作者のウェブサイトでルールが公開されていないか確認するのが良いでしょう。前は英語のルールがないかを確認していましが、今は日本語のルールが欲しい段階です。

ゲムマ公式には画像のルールしかないかもしれないけど、製作者のウェブサイトにはPDFがあるかもしれません。説明書は公開されていなくともただのテキストとして目の前のウェブサイトにぶら下がっていることもあります。例えばフラクションポーカーバロックの変遷などがそうでした。

日本語の機械翻訳をするに当たってまず最初に学ぶことは”ハードリターン”を除去することです。これは名人伝の例なのですが、テキストが選択可能なPDFが公開されています。下の画像がセットアップのルールをコピペした際の結果です。

(英語が)意味不明です。ですが各行に隠された日本語文字が存在します。それを削除した結果がこちらです。前に比べるとかなり意味が通るようになってきたと思います。

このトリックテイキングゲームではスタートプレイヤーを決めるカード(”Arrow”カード)があります。スタートプレイヤーはそれを公開して目の前に置くのですが、他のプレイヤーと手札の枚数が同じになるように一枚ずつランダムに捨てます。

改行が残っていないように見えても、残っている場合があるので要注意です。画像のように何も残っていないように見えて改行が残ってしまっていて翻訳がおかしくなることがあります。

時には画像解析をしなければいけないことがありますが、こちらも楽な道ではありません。例えばこれがFINAL BURGER – LAST ORDER-のテキストを抽出したときの極端なサンプルです。

いかがでしたか?

これじゃどうしようもないですね。この部分や、他の大部分においてもテキストを読み込むのが難しかったです。これは機械翻訳にかける前に何が抽出できたのかを確認するべきということを裏付ける悪い例ですね。日本語には似た形だけれども違うものがいくつもあります。「つ」と「っ」は別ですし、下の画像は様か樣かわかります?

OCRから得られたテキストが綺麗に見えたとしても読もうとしているルールに沿っている内容かを確認する必要があります。

カラムや例は障害になりがちです。なぜならソフトウェアがよくカラムAのテキストとカラムBのテキストを結合してしまうからです。

最も読み取りが難しいルールの特徴として漢字、平仮名、カタカナの全てを使っているルールです。振り仮名がついているルールがあり、フラクションポーカーを例にとると下の画像のようになります

漢字をどのように発音するのかを示した平仮名なのですが、翻訳をする時には無視して構いません。ただし、これによって文章の読み取り難易度が上がってしまいます。

画像解析に失敗した時(「もしも」の話ではなく失敗した「時」の話です)日本語の文字を効率的に入力する方法を知らなければいけません。Google Translateを使って二通りの方法で入力することができます。一つはデスクトップのインターフェイス、もう一つはモバイルです。どちらも根本的には同じなのですが、我々の視点から考えると重要な違いがあります。

黄色くマークしてある部分が、デスクトップバージョンで使用したいボタンです。

鉛筆ボタンを使うとマウスで文字を描くことができ、Googleは入力している文字をサジェストしてくれます。下の画像のような感じにまりますね。

たまにそれらしき文字が出てこないこともあります。

この時はちゃんと存在したのですが。

この例では文字の下部のL字型の部分が認識されていないようでサジェストに出てきませんでした。 

実はこの時もちゃんと文字は存在しました。コツはフォントのスタイルです。私の理解が正しければ私の「り」は明朝体のものを描いていたのですがGoogleはゴシックで描かれていると認識していました。「直」の場合は日本語ではなくて中国語で書いた場合がサジェストに出てしまっていたようです。下の画像が同じ文字が別のフォントと言語で書かれた場合の違いです。

上の二つの文字は頻出する文字でルールに書かれている文字と完全一致しなくともあっているとわかる数少ない文字です。(ここで繁体字と日本語の違いについて見れます。情報提供はSaigo)

(もしこれが面白いと感じたなら、キリル文字がイタリックになった時にどうなるか見てみることをお勧めします。)

今からデスクトップを使った場合とモバイルアプリを使った場合の違いについて話すのですが、その前にモバイルアプリ上での二つの文字について書きたいと思います。

アプリのGoogle Translateも明朝体の「り」をちゃんと読み込むことができました。

ここで気づくかもしれないのですが、アプリでは私が何を書いたのか見えないですね。デスクトップの方では読み込むタイミングを自分で決めることがき好きなだけ時間をとることができます。モバイルアプリの方は描いた後に一息入れてしまうと現状最も近いと思われる文字を提案してきます。この仕様、最初は大嫌いでしたが、今は大好きです。マウスで文字を描くのは難しいです。少なくとも私にとっては。指で文字を再現する方が簡単です。いくつかの文字は見慣れてきて指で描く方が早くかけるようになりました。(何を意味するのか全然知りませんが…)

モバイルアプリの方は複数文字を一回の入力で行うことができることもありがたいです。おおよそ間違いなく入力してくれますが、毎回オプションを出してくれます。

モバイルアプリの最大のネックは入力したテキストが私の電話に出力されるということです。ドキュメントにテキストを出力するのがとても役人立つことがわかりました。そうしておくことで他の方法で手に入れたテキストとあわせたり、機械翻訳にコピペできます。(私はよくスマホで入力したテキストをGoogle Docにコピペするようにしています。)

アプリの利点としては描いたテキストの履歴が見れることですね。例えば昨日コーヒーショップで3番目に強いもぐらの翻訳をしていたのですが、前の日に描いたテキストを表示してくれます。

ルール上の文字とGoogle Translateで表示される文字の形が違っても同じものを指すことを知らなければいけないのと同様に知らないと意味がわからない翻訳がいくつかあります。例えば山(mountain)はカードのデッキを表すし親(parent)はリードプレイヤーを示します。

 画像解析では全くテキストが取れず全てテキストを手入力しなければいけないことがあるかもしれません。ゴリアテの1ページを例にして見ましょう。

シンプルなゲームに見れますが、これは4ページ中1ページ目です。ここで最初に書いた無意識の繰り返しの中で中毒的で瞑想のような楽しさがに帰りつくのですが、お椀を作るのではなく文字を描き続けます。言語については全く知らないのでただの記号です。テーマは割とすんなりいけますが、セットアップとコンポーネントは簡単です。私が翻訳するルールのおおよそはトリックテイキングゲームなのでルールの骨組みは馴染み深いものが多いです。なのでスコアのところさえ抑えてしまえば後はもらったも同然です。

お椀にドットを打っていく作業に似ていますね。文字を真似て描く。また次の文字を真似て描く。真似て描く。真似て描く。そのうち文章が完成してどんな意味になるのかが見えてきます。多くの文字がスラスラかけるようなってきます。私はそれぞれの単語の意味を全く把握していませんが。札や点という文字が微かに認識できるようになりました。スラスラ描けるようになるとリラックスしながら作業ができるようになってきます。

これは「作業」です。労力を要しますが、私は翻訳結果をみるのが大好きです。「あと1行だけ…」「どんな感じにプレイするのかだけ見たい」「前の文の意味がわかるように次の文章をちょっとだけ解読したい」そうやって全く意味のわからない文字を描き続けます。

無意識の反復作業の中に中毒的で瞑想をしているかのような楽しさがあります。

最初の翻訳が終わった後に、意味が通ってない部分が出てくると思いますが、何通りか解決する方法があります。例えば他の機械翻訳を使うことができます。3番目に強いもぐらのこの文章を見て見ましょう。

(*文章として成立していないので以下は正確な訳ではないのですが、できる限りこの英文が示している内容を忠実に日本語にしてみました)

3番目のプレイヤーの右隣がスタートプレイヤーで集合場所の3番目のプレイヤーが本日3番目のプレイヤーになるようにします。次のスタートアップ耳の右隣の次のスタートアップになりり3番目のプレイヤーがゲームの3番目になるようにします。

いかがでしたか?意味不明ですね。

まず最初に日本語が正しいこと(つをっにしていないか等)を確認します。上の例ではレをしとしてしまっていました。それを直したらもっと明快になりました。

3番目のプレイヤーの右隣がスタートプレイヤーで集合場所の3番目のプレイヤーが本日3番目のプレイヤーになるようにします。3番目のプレイヤーの右隣が次のスタートプレイヤーになり、順位が3番目のプレイヤーが3番手のプレイヤーになるようにします。

このゲームのテーマは3番目になることです。なので今日卓に着いたのが3番目の人が最初のトリックで3番目のプレイヤーになると言ってるのではないかと予想します。ただ、そこまで自信がなくさらに2トリック目で誰がリードプレイヤーになるのかもわかっていません。Yandexの翻訳を使ってみることにしましょう。

今日の集合場所に3番目に来た人が三番手のプレイヤーで、その隣がスタートプレイヤーです。三番手のプレイヤーの右隣のプレイヤーが次のスタートプレイヤーでジュニが3番目のプレイガーが2番目のプレイヤーの左隣になります。

あんまり…明快にはなりませんでしたね。幸運にもルールはよく繰り返して書かれていることがあります。この一文は最初のラウンドのスタートプレイヤーおん説明からきたものです。次のトリックを誰がリードするかという一文の翻訳をYandexでした時に以下の文章になりました。

スタートプレイヤー(三番手のプレイヤーの右隣)

なるほど。前のトリックで3番目のプレイヤーだった人の右隣がスタートプレイヤーになるみたいですね。後の記述を知ることによって前の文章の正しい翻訳を知ることができました。

時には動画を見ることもあります。ジャンキーの時にどうやって得点を計算するのかがよくわかりませんでした。このゲームにはミルクチョコレートとホワイトチョコレートの2スートあり、プレイヤーが集めた二つのチョコの差分が関係しているところまではわかっていました。ただ実際にどう使われるのかはわかりませんでした。値の合計か引き算?動画を見てスコアがどのようになっているかを調べようとしました。

うまく行きませんでした。うまくいかなかったので実物を出して、カードを同様に並べた時にスコアが集めた2スートのカードの数の差分の絶対値ということがわかりました。

製作者やデザイナーのみなさんに対してルールの細かい部分の理解を手伝っていただけたことに感謝しています。全般的に、製作者に助けを求めた時に非常に協力的でした。私はだいたい特定のことを英語と日本語で質問しルールの細かい部分を確認しようとします。彼らの英語の知識はまちまちですが、(と言っても私の日本語の知識よりはほぼ常に優れています)ここにショータさんがテキストでは私の質問の答えを返せなかったけれどもイラストを書いて説明しようとしてくれた例があります。これは完璧でした。

ルールの翻訳を終えたら、Google DriveのPDFを製作者に共有します。Google DriveはPDFのバージョン管理をしてくれるのでもしも修正しなければいけなかったら更新することで、以前共有したリンクの参照しているファイルも更新されます。私が翻訳することが役に立つのかどうかわかりませんでした。しかし製作者も先に英語のルールがあった方が良かったのか分からなかったと思います。私は私のできることをやっていて、製作者の手助けになっているようです。

極端なケースで友達の為に画像解析に入れるために成形したりしています。ルールのスキャン画像は以下のようになります。

テキストは白地にシアンで書かれていて、振り仮名と前の持ち主による英語のメモが書かれています。この時はRandが画像編集ソフトを使って余計なものを消してからスキャンしたらどうかと提案してくれました。これが画像編集で、振り仮名と英語を消して文字の色を暗くしたものです。

かなりよくなりましたが、まだ読み込めるフォントではありません。文字の周りにあるノイズを取り除くように作業している途中です。

画像周辺のノイズを取り除こうとした結果暗転するのが最も綺麗になりました。しかしながら私の使ってる画像解析ソフトは暗転した画像をお気に召しませんでした。

いつものように、鋭意翻訳中です。

その他リソース

私の知る限り、誰がどの翻訳をやっているかのリストは存在しません。知っていたらここに記載します。私が翻訳して自信があるルールはBGGんいアップロードします。ルールを調べて買わないと決めた時にはそのまま自分でルールを保持します。

2015年の英訳が欲しい日本語タイトルのリストが存在します(今はNathan Tの2017年のリストを使って新しいタイトルを追加していってると思いますが)。このリストが翻訳されている・これからされるタイトルの管理をする場所として使うことができるかもしれません。(Nathan Tのプロファイルで彼が翻訳中のリストを公開しているのでリンクを貼っておきます。)

私は以下のタイトルを今訳してます。(2019年春時点)

  • スタンフォード (Stanford)
  • ファイナルバーガー -ラストオーダー- (FINAL BURGER -LAST ORDER-)
  • 太陽と月のの王国 (Kingdom of the Sun and the Moon)
  • ゴリアテ (GORiATE)
  • 三ツ星ショコラティエ (Apprentice’s Journey to a Three-Star Choclatier)
  • Blue Border

James Nathanより 

ちょっと待ってRandも喋りたいそうです

[JN: 友達のRandがどうやって翻訳しているのか聞く為に招待しました]

翻訳は機械翻訳がヒントを出しながらやっていくパズルみたいなものですね。練習するとだんだん上手くなっていくクロスワードパズルみたいな類のパズル。

翻訳は自分だけで遊べるゲームみたいですね。もちろん私が日本語を話せたらパズルじゃなくてお仕事っぽくなってしまうと思います。

私にとってのパズルは生の説明書から始まります。スキャンしてPDFにして、ソフトを使ってスキャンしたPDFのレイアウトを行います。そこからPDFのスクリーンショットをとり、Yandexで無料の画像解析を行いテキストのコピペとドラッグアンドドロップをできるようにします。そこからのやり方はおおよそJamesと一緒ですね。違いといえば私はYandexとBingとGoogleの合わせ技を使って機械翻訳を行うことぐらいですね。翻訳が完成したら編集ソフトを使って元の説明書に英訳を重ねて行きます。

ページ数が増えると指数関数的増加のように難しく感じることがあります。1ページ何時間という時間換算ではなくページ数が増えるとそのルールを理解するのが飛躍的に難しく感じます。4ページのルールは一晩が二晩かかるところが10ページだと最低でも1週間かかります。ボランティアで翻訳しているので、基本的に好きなゲームしか翻訳していないです。好きなゲームはアートワークや知っているデザイナーのゲームを訳します。

今は以下のゲームを訳しています。

王様の新しい街 (Saicolo New Town)

エイジオブフェアー (Age of Fairs)

ダイスニコフ (Dicenykov)

STOCK THE GATHERING

[JN: これがRandの作る翻訳の例です。( Leiden 1593)]

昔はこうじゃった

[JN: Opinionated Gamesの人たちに協力してもらって昔はドイツゲームをどうやって遊んでいてたのかを聞いてみました]

Mark Jackson: 以前からドイツの変な子供用ゲームが好きでしたが、ほとんどのゲームはルールの翻訳がありませんでした。翻訳のやり方は

  1. The Game Cabinet(http://www.gamecabinet.com/) を見る。(Ken Tidwellの古いゲームを紹介しためちゃくちゃ良いウェブサイトでした)
  2. Gaming Dumpsterを見る。(Frank Branhamの奇抜なルールのコレクション。全部かそのほとんどはBGGに移行してると思います。)
  3. 全米で私1人しかこのゲーム見たことないかもと気付く。
  4. ドイツ語をClarisworks(1980年代のAppleが作ったドキュメント作成ソフト…?)に入力するのが得意になる。ウムラウトやエスツェットのコマンドを打てるようになりました。
  5. 入力したテキストをちょっとずつBabelfish(Google Translateの前身)に入力する。
  6. 高校で習ったドイツ語の知識を駆使し1行ずつBabelfish英語を自然な英語に訳していく。
  7. ほとんどの場合翻訳したりそれを直したりする方が難しかったです。
  8. どうしても分からない文章はドイツの友達にメールしました。
  9. テキストを綺麗にしてホームページ(今はもう無い)に投稿して他の人が見れるようにする
  10. rec.games.boardの人に教える

実は一度Fresno Beeのライフスタイルの記事に載せられたことがあります。レポーターは私がGoldsieberのキッズゲームを翻訳してることに興味を持っていましたね。(私のブログで英語のインタビューを載せました。もし興味あれば。 http://akapastorguy.blogspot.com/2005/07/interview-1.html.) 

Fraser: 私は良い結婚をしました。(*Fraserの奥さんはドイツ語翻訳者でアグリコラのカードの英訳してた)

Joe Huber: Jamesの過去形の使い方を見て楽しんでいます。今は昔に比べて翻訳しなければいけないゲームはかなり少ないですね。まだ翻訳しないといけないことはあります。私は昔からゲームに異常な執着がありました。ドイツ語(フランス語、ポルトガル語)を翻訳する醍醐味としてはそれら全部同じアルファベットということですね。もはやルールをスキャンすることができるようになったので、そこまで難しくは無いですね。Markが書かなかった手順を足すと手順5と6の間で荒い翻訳で遊ぼうとすることですね。荒いルールで遊ぶことで何が明快になっていないのか知ることができました。

私も手で高校で使っていたドイツ語辞書と独英辞書を使って翻訳していたことを思い出しました。画像解析めちゃくちゃありがたいです。。。

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2 Responses to 海外ゲームの翻訳の話

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